「ハンナの祈り」林原億牧師–2023.05.14


「ハンナの祈り」
サムエル記Ⅰ1:9-20;林原億牧師

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私たちは、聖書を通して神様がどのようなお方であるのかがわかります。神様は私たちがおかれている環境の中で働かれ、不可能なことはなく、祝福をしてくださるお方です。しかし、私たちが御ことばをしっかり学ばないのであれば、私たちの考えが違った方向へ向かう可能性があります。伝道者の説教は羊飼いの杖のように、道からそれた羊を連れ戻す働きがあります。ですから、すべての聖書箇所の記載によって、神様がどのようなお方であるかを教えてくださるのです。ハンナは子どもが産めない状況にありました。当時、子どもを産めない女性は神様に顧みられていないと考えられていたので、ハンナは多くのプレッシャーを受けていました。人が問題に直面した時、その問題を受け入れる人もいますが、ハンナは苦しみながらも神様の御前に出てきたのです。神様はハンナの信仰によって、後にサムエルをお与えになりました。敬虔な母親というのは家のみならず、社会にも祝福をもたらします。
 
1.ハンナの祈り
伝道者の奉仕は簡単ではありませんが、神様の恵みを経験することができます。奉仕とは、私たちと神様との関わりです。私たちが教会で奉仕をしたと思っていても、心がそこにないのであれば神様はそれが奉仕とは認めません。神様はサムエル記を通して祈りの大切さを教えています。ハンナは主の主権を知っているので、御ことばに従うしかないということがわかるのです。「顧みて、私を心に留め、忘れず」とは、神様が祝福して、ともにおられますようにという意味であります。信仰とは、自分の力に頼るのではなく、万軍の主の霊によって成し遂げられることを信じることです。祈りとは、信仰をもって神の前に進み出ることです。そして、神様が祝福してくださるのであれば、私たちは自分自身を神様に捧げます。たとえば、働いて得た給料は神様の祝福と認め、献金を祝福のしるしとして捧げます。そしてその祝福を奉仕に使い、必要な人に分け与えることによって、神様は続けて私たちを祝福してくださり、私たちは恵みに与る人になります。信仰の中には常に捧げることが伴います。
 
ハンナの祈りの中にある大切なことは、①神様に対して飢え渇く心をもって切に求めること、②謙って従うことです。神様だけが助けてくださるということを信じ、神様が祈りに応えてくださった時、私たちはそれに相応しくない者であるということを認識しなけ長老zlればなりません。こうして私たちは、完全に神様に委ねることを学ぶのです。
 
2.ハンナは霊的に安定した母親である
  ハンナが長く祈っている時、大祭司エリは口元を注意深く見守っていたにもかかわらず、ハンナが酔っていると思ったのです。しかし、ハンナは礼儀正しく答えて言いました(15〜16節)。つまり、問題に直面しているけれども、心は安定しているということです。このように、自身の霊的いのちを表し、心に安定性を持ち合わせているのであれば、神様との関係が良いものであれば、どのような批判にも対処することができます。神様はエリを通してハンナにことばをのべられました。エリが素晴らしいのではなく、神様はご自身の偉大さをあらわすために、相応しくない者であっても用いるのです。これは、私たちの奉仕に対しても同じことが言えます。
 
3.サムエルの誕生は新しい時代の幕開け
  ①神様は敬虔なハンナを通して新しい時代を切り拓きました。②ハンナは家族だけではなく、国に対しての祝福ももたらしました。③神様は敬虔な母親を通して、信仰を次の世代へ伝えました。困難に直面した時、私たちには神様のご臨在が必要です。問題を解決するためには神様の御前に来て祈る必要があります。もし、神様が私たちのすることに目を留められるのであれば、それは多くの人の祝福となります。ハンナは努力してサムエルを主にお返ししたので、サムエルは一生、主の宮において神様に仕えました。これは、母親の信仰が次の世代に影響を及ぼしたものと思われます。ハンナは子どもが与えられていない時から母親の心を持っていました。ですから、たとえ子どもが与えられていなくても、敬虔な信仰を他の人に分かち合うことができます。それは、子どもを持つことよりも大事なことであります。