「エルサレム城壁の立て直し」上辻洋平牧師–2023.10.08


「エルサレム城壁の立て直し」
ネヘミヤ記2:11-20;上辻洋平牧師

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ネヘミヤがイスラエルに戻って城壁を建て直すことになった時、イスラエルの内部勢力や外敵との戦いにも直面しなければなりませんでした。実は、教会を建て直すことにおいても同じようなことがあります。ネヘミヤは祈りの人でした。ネヘミヤが神様の御こころに心を留めたとき、神様は必ずネヘミヤを助けてくださいました。城壁を建て直すことができたのは、その根拠に神の存在があったからです。このことから、私たちは何を学べるでしょうか。
 
1.建て直しという使命が勇気をもたらす
ネヘミヤは王の献酌官という、高い地位にありました。しかし、建築においては精通しておらず、また、軍の出身でもありませんでした。ネヘミヤがエルサレムに戻って城壁を建て直すということは、戦いに巻き込まれる可能性もありました。また、その地位は敵に攻撃されやすいものであり、ネヘミヤがエルサレムで城壁を建て直している時こそ、敵が攻撃しやすい時でした。しかし、ネヘミヤは神の御国に心を留めていたので、断食し、祈り、神に与えられた機会によって、城壁を建て直すためにエルサレムに足を運びました。
ネヘミヤが暇をいただいた経緯というのは、アルタシャスタ王がネヘミヤの悲しそうな顔を見て声を掛けたことが始まりですが、全てのプロセスにおいて、神様の守りと助けがあったからこそ、ネヘミヤは大きな使命を果たすことができたのです。
 
2.主のために働くのであれば必ず成功する
ネヘミヤが城壁を視察し終えたあと、何故、自分自身がエルサレムに来たのか、神様がどのようにネヘミヤを導いたのかをイスラエルの民に伝えるようになりました。歴史上、イスラエル人が宮を建て直そうとした時に、政治的な理由で中止に追い込まれたことが何度もありました。しかし、今回は王がネヘミヤを派遣したので、政治的な理由により工事が中止になる恐れがないこと、恵みをくださった神の御手のこと、王がネヘミヤに語ったことをイスラエルの民に証しし、イスラエルの民を勇気づけました。城壁の再建を成功させてくださるのは神ご自身であるという根拠の故に、ネヘミヤは自信をもって再建に取り掛かりました。不信仰であって濡れ衣を着せてくる者には、エルサレムの中に何の分け前も、権利も、記念もないのです。
 
3.エルサレムの再建と教会の再建に似通ったところ
①神の住む場所を気に掛ける_ネヘミヤが城壁を再建したかった理由は、城壁の内側に聖なる宮を建てたかったからです。ネヘミヤは大いに神を敬っていたので、エルサレムの城壁が崩されたことに心を痛め、神様の住む場所のことを気に掛けていました。私たちも教会改築の必要性を見出した時、積極的にこの奉仕に加わることができるのではないでしょうか。私たちが信じる神の住む場所に心を留めることは非常に大切です。
②兄弟姉妹の必要を気に掛ける_城壁を再建することはイスラエルの民を外敵の侵入から守るためです。教会の会堂を建て直すということは、より大きな空間が生まれることで礼拝や集会の利便性が高まり、兄弟姉妹の必要を満たすことに繋がります。
③再建は神様が与える勇気による_建て直すということは困難なプロセスであり、経済的な面においても容易いことではありません。ですから、心を合わせて神に祈る必要があります。神により頼むのであれば勇気が与えられます。
④建て上げる奉仕の中で一人一人に分前が与えられる_教会改築には一人一人の責任が伴います。会堂建築に携わることは、生涯において一度あるかないかの機会なのではないでしょうか。ですから、私たちを経済的にも恵んでくださる神様に献金という形でお捧げし、神の御国から分前をいただきたいと思います。この招きに応答するのであれば、平安と喜びが建て上げるプロセスの中で与えられるでしょう。