「互いに結び合わされる」鈴木啓明宣教師–2023.02.26


「互いに結び合わされる」
エペソ人への手紙4:11-16;鈴木啓明宣教師

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「互いに結び合わされる」の意味を、2つのポイントを通して考えていきましょう。
 
1.奉仕すること
11節に挙げられている人たちは皆、聖書を教える者です。その目的は、12節にあるように、私たちが奉仕の働きをするためです。では、なぜ奉仕が重要なのか、3つの観点から見ていきます。

 ①奉仕こそ、キリストに似る姿となるため:15節「キリストに向かって成長する」
 キリストの姿は、奉仕する姿。創造主の主が、被造物に仕える。すなわち、奉仕するとは、キリストに似たことをすること。これが、クリスチャンとしての成長に繋がります。

 ②奉仕こそ、愛のあらわれ:16節「愛のうちに建てられる」
 「愛」の分かりやすい形は、人に仕えることです。時には、自分の権利を捨ててでも、奉仕すること。こうして、私たちは愛のうちに建てられます。

 ③奉仕の役割は、それぞれに与えられている:16節「キリストによって〜部分が」
 教会に集う一人ひとりに、各々の力量に合わせて、役割が与えられています。マタイ25章タラントのたとえ話で、神様はしもべたちの能力に応じてタラントを預け、これを増やした量にかかわらず、預かったものに対して忠実だった者を平等に褒めました。主は、私たちを人と比べません。私たちは奉仕する時、立派に見える人と比べずに、自分に与えられたものに対して忠実であることが重要です。
健康上の問題を除いて、オンライン礼拝では奉仕の参加は難しいものです。また、教会に来る目的が、奉仕するためとなってもいけません。教会は、兄弟姉妹と共に、神様を礼拝する場所です。
 自分に与えられている役割が分からない方は、自分の賜物を過小評価せず、教会の奉仕の誘いを受けた時、前向きに、信仰をもって参加してみましょう。参加した時に、自分の賜物に気づくことがあります。一方、人生の困難に直面している時、あえて奉仕を断る道もあります。その時は、他の人の奉仕を感謝して受け取りましょう。全ての人ができる素晴らしい奉仕は、教会と兄弟姉妹のために祈ることです。
 
2.一致すること
 私たちが一致すべきは2点のみ、信仰と、イエス様に関する知識です。国籍や言語、性格、政治的な信念、礼拝のスタイルの一致は、重要ではありません。これらが一致せずとも、兄弟姉妹と共に礼拝し、交わり、奉仕し、イエス様に似た姿へと成長します。家庭内においても同様です。この一致があってこそ、関係が保たれます。今は一致がなくとも、一致に達するように努める必要があります(13節)。

 では、どのような状態が「一致している」と言えるでしょう。そのヒントは一致の反対である「分裂」がないことです。教会内や家庭内の分裂の発生は、明白です。聖書の多くの箇所で、分裂を避けるようにと教えています。14節でもパウロは、「間違った教えに従うと分裂が起こる」と話しています。
私たちがすべきことは、ただ愛をもって真理を語ることです(15節)。真理とは、聖書・イエス様のこと。また、私たちが真理を語るには、真理を学ぶ必要があります。ですから、私たちは教会の指導者たちから聖書を学びましょう。そして、奉仕をし、信仰と知識の一致を得るのです。
 
 教会の成長を図る定規は、教会全体が奉仕していることです。分裂せず、愛を持って真理を語っている姿こそ、結び合わされる教会の形です。