「モーセの力強い祈り」小山田格牧師–2022.01.30


「モーセの力強い祈り」
出エジプト記32:11-14;小山田格牧師

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今日は聖書の中でも大変有名な人物であるモーセの祈りについて学びましょう。イスラエル人がエジプトで奴隷になっている時、神様は80歳のモーセをリーダーとしてお立てになり、イスラエル人をエジプトから脱出させシナイ山へと導きました。イスラエル人は神様が救い主をこの民から生まれるよう選ばれた民族です。神様はモーセを山頂に呼び出し、イスラエル民族と契約を結ばれます。その契約に従うならば、神様が無限で莫大な祝福をイスラエルに与える。しかし、神様を無視し、罪を犯し続けるならば裁きがあるというものでしたが、イスラエルの民はこの契約に同意しました。そしてモーセが再び山に登り神様と40日40夜交わった後、神様はモーセを通してイスラエル民族にご自身が書かれた2枚の石の板を与えたのです。そこには「十戒」十の大切な戒めが書いてありました。 
 
32章から私たちは尊い教訓を学ぶことができます。なかなか下山しないモーセに、民は心配を募らせ、モーセの兄アロンに神を作るよう懇願します。鬼気迫る民の願いに、モーセほど信仰が強くないアロンは、人々への恐怖心から民の所有する金の耳輪や腕輪を使い、金の子牛の偶像を作ってしまいました。イスラエルの民はここで2つの大きな罪を犯したのです。まことの神以外のものを神としてしまったこと。まことの神から離れることで起こる不道徳です。どんな大国でもこの大罪を犯せば滅ぼされました。神ご自身が選んだイスラエル民族であっても神は滅ぼすと仰っているのです。
 
神様は山頂のモーセに、あなたの民はもうすでに罪を犯している、早く下山せよと命じます。神はそれまでイスラエル民族を私の民と言っていたのに、あなたの民と言いかえています。これに対しモーセは「神様どうかあなたの民を赦して下さい」と、神様ご自身の民であると言って祈りました。そしてイスラエル民族は滅ぼすがあなただけは生かし、あなたから別の民族を作るという言う神に、モーセは彼等に代わって2つの執り成しの祈りをしました。ひとつは12節「神様、ここで彼らを滅ぼせばエジプト人達に、イスラエルの神は民を滅ぼす為に連れ出したのだ、と言わせてしまいます」そしてふたつ目の13節が重要です。「神様、あなたは私の先祖アブラハムに、約束の土地であなたの子孫はどんどん増え広がっていくと約束されました。すでに沢山増えています。皆滅ぼしてしまったらあなたの約束はどうなるでしょう。」という祈りでした。これによって神様は民を滅ぼす事をおやめになったのです。聖書には神のみ心に従って祈るならば、どんな祈りもきいて下さると書いてあります。神様が約束したことに基づいて祈るならば、神様という方は絶対にその約束を守られる、そういうご性格の方だということをはっきり理解することです。それが祈りを強くする為の秘訣です。旧約聖書を見ると、まことの神を信じない、神を無視するという罪を犯した幾つもの国が滅ぼされています。99%以上の人がまことの神を信じていない日本も今危険な状態にあります。ですが、第一テモテの2章4節には「神様は全ての人が救われて真理を悟るようになることを望んでいる」と書かれています。ですから皆さん是非「神様、聖書の中にこう書いてありますからどうぞ憐れんで下さい。お願いします」と祈って下さい。
 
外国から来た方々が日本人のために一生懸命伝道して下さるのに、キリスト教は外国の宗教、日本には必要ないと教えられてきた日本人はなかなか心を開きません。それでもこの教会で外国の方を通してクリスチャンになった人が実際何人かいます。諦めず忍耐を持って伝道を続け、そしてモーセのように徹底的にお祈りをするということです。モーセは愛の心を持って祈りました。しかし、山から下りたモーセが目にしたものは偶像を作って踊っている民の姿でした。怒ったモーセは神の石板2枚を砕き、もう一度神様の所へ行き祈ります。モーセの愛の祈り、32章31節、32節。それは大罪を犯した民を赦してほしいが、もし赦されないなら、私が地獄へ行くのでどうか民を天国に入れて欲しいというものでした。でも人間であるモーセが彼らの代わりにはなれないのです。イエス様は私たちの代わりに本当に地獄に行って下さいました。だから私たちは天国へ行けるのです。神様が私たちに大きな愛を与えて下さるように、また皆がそれぞれの国を愛しここで本気になって祈れるようにお祈りしたいと思います。