「あなたの罪は赦された」
マタイの福音書9:1-13；上辻洋平牧師

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罪と戦うことは、クリスチャン人生において、よくある霊的な戦いであると思います。しかし、ある種の罪においては、生涯戦い続け、勝たなくてはなりません。一人一人の性格、良くない習慣、良からぬ企み、信仰、これらの霊的な戦いは、神様の力に頼らなければ成し得ないのです。イエス・キリストの救い、十字架の恵みは罪ある私たちの心と体の完全な治療になります。イエス・キリストが神様と私たちの間の架け橋となってくださったが故に、赦されるチャンスが与えられ、恵みを受けることができるようになりました。私たちは、十字架を通して、神様が私たちをどれほど愛しておられるかを知ることができます。本日の聖書箇所から、私たちは、イエス様こそ人間の心の闇における光であり、イエス様が信頼に値するお方であることを知ることができます。
 
1．できる限りを尽くし、イエス・キリストの前にやってくるという信仰
 
人々は中風の人をイエス様の前に連れてくるために屋根を剥がしました。彼らには、屋根を剥がしたあとにどれ程のリスクを負わなければならないかを考えることよりも、イエス様の前に連れて行けば病気を治していただけるという信仰があったからです。聖書は、私たちが神様の御前に出るのであれば助けを受けることができると教えています。イエス様は彼らの信仰を讃え、病の人に「安心しなさい。あなたの罪は赦された」と、励まされました。
 
私たちは自分が罪人だと気づいた時、目を逸らすのではなく、勇敢に神様の御前に出ていき、神様の憐れみを求めなければなりません。罪は神様の御前に隠すことはできません。ですからイエス様は、私たちが積極的に自分の罪に立ち向かうことを求めているのです。イエス様の前で自分が罪人であることを認めてはじめて、罪を悔い改めることができます。 
 
彼らは私たちに良いお手本を示しました。それは、イエス様はどんなことでもなし得るお方であり、如何なる困難をも乗り越え、イエス様に助けを求める必要があるということです。イエス様は私たちの信仰を見た時、イエス様の最善の方法で助けてくださいます。
 
律法学者たちは、イエス様が中風の人の罪を癒された事実を信じませんでした。彼らにとってイエス様は預言者にすぎなかったからです。しかし、イエス様は人の罪を赦す権威をもった神の子であり、旧約で示された救い主であることを知らせたかったのです。中風の人の罪を癒すことも、彼が起きて歩くことも、イエス様にとっては容易いことなのです。
 
 
2．わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招くために来たのです
 
取税人はイスラエル人にとっては裏切り者であり、神の恵みを受けることができない罪人という認識でした。しかし、イエス様は人々から軽蔑されているこのような人たちに気を配っていたのです。イエス様は取税人を例えて、自分を義とする人々の考えを改めさせようとしていました。それは、自分を義とするが故に、救いを退けてしまうからです。イエス様がこの世に来られたのは、罪を悔い改め、喜んでイエス様に立ち返る人のためです。また、私たちが人に憐れみを施すことを喜ばれます。
 
取税人が良いと言っているわけではありませんが、彼らは自分に罪があることを知っていて、神様の憐れみを必要としています。ですから、自分を義人としている人は彼らよりも劣るのです。パリサイ人の義は自分の栄光をあらわすためです。しかし、自分の栄光のために装う敬虔には何の意味もありません。
 
私たちの神様は生けるまことの神であり、人の心を探る神であります。私たちのすべての行いや心の思いを知っておられます。ですから、私たちがどのように装っても神様を欺くことはできません。
 
自分に罪があることを知っている人は、癒しを求めるので、将来健康に神様の御前に立つことができます。私たちは、罪の問題に立ち向かい、癒しが必要であることを告白し、心を開いてイエス様を迎え入れる必要があります。私たちが誠心誠意、御前に罪を悔い改めるのであれば、イエス様は「起きなさい。あなたの罪は赦された。」と言うのです。